
掌の水泡――汗疱[異汗性湿疹]――はその後も減ったり消えたり、時折、ごくごく少量を顔を見せたりを何度か繰り返し、『あること』を境にまったく出なくなって今に至る。
汗疱[異汗性湿疹]の原因は甘いもの?

子どものいないわたしの周りには、ママたち・パパたちが多い。三十代前半から半ばの今時のパパたちは「育児はママと一緒にするもの」という当たり前が備わっているので、ママとの共通認識が多い。
昨年の7月頃だったと思う。
「ここ数か月まったくイライラしてないんだよね」
「腹の立つことがなにもない」
と言ったわたしに担当美容師の彼は「だからか!」と納得したような表情を浮かべた。
「白髪がめちゃくちゃ減りましたよ、全体の0.5割もない」
「ほおおおおお~! ってそれってイライラと関係あるの?」
糖分・イライラ・ストレス・白髪の濃密な関係
2人の子のパパである彼は興味深い話をしはじめた。
「怒りっぽい子にしないために、甘いお菓子を与えないっていう食育が増えてきてるって話を聞いたことありますか?」
そういえば、現役ママの友人達からそうった話を聞いたことがある。お菓子全般を禁止ではなくて、甘いお菓子を与えすぎないようにと園から指導を受けている――みたいなことを言ってたっけかな。
「砂糖は体内のカルシウムを壊すらしくてね、それがイライラを発生させる原因だと分かってきたらしいんですよ。ストレスが溜まったりイライラして甘いものを欲してしまう人は、つまり、砂糖を摂取するたびにさらに怒りっぽい性格になる、みたいな話」
へぇぇぇ!
おもしろい話だね、それ。
砂糖は体内のカルシウムを破壊するためイライラしてしまう働きがあり、砂糖を摂取するたびに怒りっぽい性格に。
特に0歳から12歳の子供に砂糖を多く含む食べ物を与えると、将来的にイライラと起こりやすい性格に育ち、身体も太った大人になる可能性が高くなります。
「あかつきさん、3月から糖質制限してるでしょ? それと絶対に関係ありますって。マジで」
「糖質を制限してる → イライラしない → ストレスを感じない → 白髪が激減した、これ全部関係してますよ」
担当美容師の彼曰く、白髪には大きく分けて2つあるという。
加齢によるもの、ストレス・環境要因によるもの。加齢によるものは変えられないけれど後者のストレスや環境要因は変えることができる、よって白髪の増減に大きく反映するのはなんらおかしなことではないという。
確かに、極度のストレスがかかって数日にして全白髪になった――みたいな話はあちこちで事実として語られている。
汗疱[異汗性湿疹]と糖分とストレス

「……そういえば、ねぇこれ見て」
「あ! 治ってるじゃないですか!」
手先が荒れやすい職業の美容師である彼には、掌や指にできる水泡の相談を何度かしてきた。
糖質制限をはじめた3月以降、かれこれ4ヶ月間(当時)、掌や指に水泡ができていない。だから皮膚科で処方された薬も塗っていない。
「汗疱-カンポウー異汗性湿疹も、糖質に関係してるってこと?」
「ありえますね~」
汗疱状湿疹(異汗性湿疹)――再発を繰り返し、季節的に増悪し、痒みが強く、幼児から思春期の男女に多く見られ、成人でもかなりの人に見られます。
緊張やストレスにより掌蹠に発汗を認めるときも、小水疱、紅斑、丘疹を生じます。 乾燥すると亀裂を生じ、さらに湿疹化して痒みが手掌全体に及ぶこともあります。
これは自分のカラダを実験台にぜひとも確かめなければならない! なぞの使命感に燃えるわたくし富士あかつき、やっとの思いで汗疱/異汗性湿疹が完治したというのに、今度はそれを「人工的に出してやる」と意気込んだ――。